2014年12月25日木曜日

生きるだけですばらしい (年末年始再投稿企画 H26-27)

ブイチが好きな詩の一つに、吉野弘さんの「生命(いのち)は」という詩があります。
生きてなにかをするから人間は素晴らしいのではなく、生きているだけで人間は素晴らしいと、教えてくれる詩です。


生命は
                                      吉野弘
生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命はすべて
そのなかに欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?
花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない

                http://reliance.blog.eonet.jp/default/2010/09/post-e67b.html より引用




ちょっと、難しかったかな?
簡単に言うと、君は世界に必要とされているってことです。


読んでくれてありがとさん!!